2人が本棚に入れています
本棚に追加
戦力差は歴然、私達が全員で叩いても奴に通るかは五分五分、いや、返り討ちにされる確率が高いか。
逃走、駄目だ。フェンリルは雷を操る。距離が空けば空くほど私達には不利になる。
この状況から、私達が目的を果たすには…。
うん、これで行こう。
「フレイ、皆にありったけの攻撃エンチャント掛けて!ジャンヌは治癒魔術を、魔力の尽きるまで!ミラルダさんは、私と一緒に奴に近接戦を挑みます!良いですね!」
「あんた、無茶する気なら許さないよ」
ミラルダさんが見通した様に釘を刺す。ああ、これも散々経験した。この後は、あの拳骨が私の頭に…あれ本当に痛いのよね。
だけど此処で折れる訳にはいかない。なにせ私は真っ直ぐだけが取り柄なんだから!
「勝算の無い作戦を私は立てません。信じて下さい、ミラルダさん」
「…無茶したら拳骨だからね」
よしっ。
「では行きますよ!戦乙女の矜持、見せてやりましょう!」
「あー、ミラルダのぱくりだー」
「あんたって胸以外に独創性も無いのね、可哀想な子」
「教育を間違えたかねえ」
台無しだよ!
最初のコメントを投稿しよう!