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「もうっ!うるっさいなあ!」
飛び起きた私の目に、唖然とした表情のフレイとミラルダさんが飛び込んで来た。何その顔、面白い。
「ん?」
私何時の間に寝てたんだっけ。てか、ここ何処よ。
「ジャンヌー!ジャーンヌー!」
フレイが漫画走りで飛び出していく。あの子があんなに慌てるなんて珍しいわね。何かあったのかしら。
「ク…クリス、あんた…」
「はい?なんでしょうミラルダさん」
突然の抱擁。彼女の腕が私をがっちり包む。いや、包むと言うより鯖折りかな、これは。
「良かった…、本当に、良かった…!このまま目覚めなかったら、私どうしようかと…!」
「あの、ミラルダさん、ちょっと苦しい」
「ごめんね、ごめんね、全部私が悪いんだよ。あの時、無理にでもあんたを止めときゃ良かった。あんたの性格なら、ああする事くらい分かったはずなのに。私の所為だよ、ごめんね…」
もう、何泣いてるんですか。てか、本気で痛いんですけど。駄目なやつだよこれ!死ぬ死ぬ死ぬ!マジで死ぬ!
「クリス!」
汗だくでジャンヌが飛び込んできた。なんだこいつ、泣きそうな顔して。
ジャンヌは私に近づくと、思い切り私の頬を引っ叩いた。
「この…馬鹿!」
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