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…そろそろ、水浴びは終わったかしら。
「クリスってさー、地雷を確実に踏んでくタイプだよねー」
ふいにフレイが呟く。
「どう言う事?」
「ジャンヌはねー、もうクリスに戦って欲しく無いんだってさー。あんな思いは二度としたくないんだって。戦闘とかじゃなくてクリスの身を守ってくれるようにって甲冑にしたみたいだよー」
あ…
私、嬉しくてついあんな事を…。
「私には、なんにも言う資格なんて無いんだけどね、クリス。私も同じ気持ちだ。あんたを守れなかった事は、多分一生後悔して生きてく。だからあんたには、出来れば戦って欲しくない」
「ミラルダさん」
「だけど、それはきっと私の我儘なんだね。どんな結果になろうと最後まで自分の道を貫き通す姿こそが、栄光の騎士クリス・アルトリア・ライデルじゃないか、とも思う。だからあんたが選んだ道に、私は最後まで付いていきたい。それが私に出来る、唯一の贖罪なんだ」
「まーねー、クリスはいつだって折れない、曲がらない。そんなクリスだから支えて行きたいって言やーそーなんだけどさー」
…なんか、目覚めてから始めて二人の本音を聞いた気がする。
そうだ。
私って、そう言う奴だったよね。
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