2人が本棚に入れています
本棚に追加
「フレイ!ミラルダさん!」
いっぱいに息を吸い込んで、大きな声で二人に叫ぶ。
「ごめんなさい!私、もう後悔なんてしません!やれるだけやって、途中で死んじゃうかも知れないけれど、其れでもいい!私は馬鹿で我儘で、ポンコツな女だけど、やっぱり、真っ直ぐ進みたい!」
はぁ、はぁ、もう一息。
「だから、みんなにもっともっと迷惑掛ける!心配もさせちゃう!なんなら葬儀だってさせちゃうかも!それでも付いてきてくれる、そんな皆が私は大好きだーーー!」
うおー、恥ずかしいー!顔から火が出る!
早く、この場から離れよう!
「じゃあ私、ジャンヌと話してくるから!」
私は脱兎の如く逃げ出した。二人は心なしか、笑っていた気がする。笑われていたのかもしれないけど。
「ジャンヌ!あのね!」
「全部丸聞こえ。あんた馬っ鹿じゃないの。いや馬鹿だ。もう馬鹿通り越して一週回ってやっぱり馬鹿だ」
玄関を出てすぐの壁にもたれ掛かっていたジャンヌは、開口一番そう言った。
「うん、あたしは馬鹿だ。ジャンヌの気持ちなんて、これっぽっちも解ってなかった。ジャンヌはそんな私が嫌いかも知れない、許せないかもしれない」
最初のコメントを投稿しよう!