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しかし今、さらっと物凄く馬鹿にされた様な気がしたのだが、ここは流しておく事にしよう。気にしたら負けなのだ、きっと。
「それよりにーちゃん、メシ!セシルとルノーが、腹ぺこすぎて倒れそうになってるぜ!」
「ああっ!」
まずい、すっかり忘れていた。
「すぐ作る!シャルル、マリー、君達も早く行くんだ!メシじゃ、メシの時間じゃー!」
「はーい!」
皆を食卓へ急がせる。いかんなあ、保護者としてこれでは立つ瀬がない。
「…」
僕は一人座ったままの、ヒジリへ目をやる。
「ん?」
「ん?じゃないよ。メシの時間だ。ココでは全員揃ってがルールなの」
___
「それなら城に行けば、アクセルに会えるって訳か」
食事が終わり、皆を寝かしつけた後で、ヒジリは僕に訊ねる。
「ああ、だがわざわざ出向かなくとも、ここで待っていればその内帰って来るよ。城に行くと言っても、徒歩なら一週間は掛かるだろうし」
「いや、少し急ぎでな。それに、一度ヴィクトリア王城ってのも観てみたかったんだ。とんでもなくデケェって噂じゃねえか」
「そりゃ太陽王の居られる、いわば世界の中心だからな。城下町も併せると数日程度じゃ周りきれない」
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