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「うわきもの」
「マ…マリー」
「わたしというものがありながらー!」
「ま、待て、誤解だ!マリー、僕は君を心から愛している!信じてくれ!」
「兄さん、そうなのね…私のことはどうでもいいんだ」
「そんな事はない!シャルル、君の事は僕が一生面倒を見る!と言うか、こんな時だけ乗ってくるんじゃない!」
「おーにーいーちゃーん!」
「ひいぃ!」
___
「平和でおじゃるなあ」
「もう慣れたけど、あれ絵面だけ見ると完全に変態だよなー」
「本人はハーレム系の主人公目指してるらしいけどね。お笑いだ」
「都条例に引っかかるでおじゃる。今の内に去勢するべきでおじゃる」
「お前ら、僕を何だと思ってる」
マリーに引っ掻かれ、生傷だらけの僕を蔑視する三人。何時もと変わらない一日の始まり。
崩れ落ちる事なんて、無いと思ってた。
「こんにちはー」
朝食を作り終えた頃、だったろうか。
優しげな女性の声が響く。
「珍しいな。二日も続けて来客なんて」
こんな辺鄙な場所までご苦労な事だが、神父絡みの用件なら、申し訳ないが引きとって貰うしかないかな。
「ちょっと待ってろよ、お前ら」
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