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第1章
白い軍服を着て剣を持った者の集まり。その中の一人、髪の黒い男が祝宴をうけていた。
「おめでとうフォー。今日から君はエリゾナ討伐、第3部隊の隊長だ。」
「ありがとうございますシェスタ総長!」
パチパチパチッ…
大勢の隊員の前で任命をうけるフォー。その組織の名はエンブレムという機関で、エリゾナと呼ばれる人を殺し、時には人の死体に乗り移る異業種を狩るために設立された国家直属に属する機関だ。
その中で俺は初めて隊員と総長をひきつれ任務にうつった。
だが、
『ドカカッー!』
「総長!」
「逃げるんだフォー!隊員を引き連れ逃げろー!」
「ぐっ!」
「!」
落盤事故がおき、煙で姿をくらましていたエリゾナが総長の首にかぶりつき傷つけた。
「総長!」
隊員を守るためとはいえ総長を見殺しにした俺。そしてその報告を聞いた総長の妻は横で手を顔にあてながら涙を流しこう叫んだ。
それは、
「あなたー!」
「……!」
それは心の底から悲鳴をあげた叫びだった。
そして俺はその叫びを聞いて自分の勲章を捨て、
そして軍を抜け、組織をぬけた。
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