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鈴音の部屋は一人部屋で広々としていた。
部屋の左隅に机。
机の左には窓、後ろにはベッド。
ベッドの足元には本棚。
本棚の左がドア。
ドアの左がクローゼット。
壁紙は真っ白。
カーテンは水色。
鈴音は自分の部屋が凄く気に入っていた。
部屋に入ると早速買ったばかりのノートを広げた。
「何書こうかな…」
時刻は昼過ぎ。
太陽はまだ燦々とアスファルトを照らしている。
季節は夏。
鈴音はクーラーを効かして涼しんだ。
珍しく小説のネタが浮かばない。
どうしようかなぁ、と思っていた時、姉が帰ってきた音がした。
急いで鈴音は部屋を出て玄関に向かった。
「ただいまぁ…外暑いわ」
「おかえり、お姉ちゃん」
両親は共働きで帰宅は深夜。
だから姉の清音が晩御飯の買い物をしてきたのだった。
「今日はハンバーグにしようと思って」
清音は買ってきた物を冷蔵庫にしまいながら言った。
「ぁ、お姉ちゃん」
鈴音はふと清音にネタが無いか聞いた。
すると清音はあっさり答えた。
「今の季節ホラーでも書けば?」
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