第7章 禁断の欲求
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半開きになった 聖処女みたいな唇が あたかも真実のようにそう告げるから――。 「悪いことかな?健全なのは」 いつもと同じ 足場を保てない。 「悪いなんて言ってないよ。ただ残酷だと言っただけ」 足場を見失った僕とは反対に 由良は凛として言った。 「健全な魂は――少なくともある種の人間を傷つける。覚えておいた方がいいよ、先生」 立派な知識人の言葉なんかじゃない。
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