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花屋の2軒隣にはパン屋、いや、ベーカリーがある。
夜が明ける前から、この周辺にはパンが焼ける良い匂いが漂い、ここも大繁盛。
朝と言わず昼と言わず、順番待ちのOL達で通りにまで列が出来るほどなのだ。
花屋といい、パン屋、いや、ベーカリーといい、儲かってんだろな~。
そんな事を思いつつ、珈琲を飲もうと手元に視線を戻した。
すると、
ん?
視界の端っこに何かが引っかかった。
あれ?
あんなところに人がいる。
さっきいたっけか?
そこは花屋の隣。
で、パン…いや、ベー…、あ~メンドイ!パン屋で何が悪い!…そのパン屋との間。
開店前のモバイルショップの店先だった。
9時のオープンまでまだ40分ぐらいあり、モバイルショップのウィンドウはスクリーンが下ろされたままになっている。
その、そこに、だ。
小学校で使われるようなパイプ足の机をドンと置き、茶色い服を着た爺さんが座っているのだ。
いつからいた?
さっきいた?
見落としてた?
いやいや、あんなとこに人がいたら見落とす訳ねぇし。
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