第2章

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扉を押し開ける。 シャラン、シャラン… 珊瑚と貝殻で組まれた沖縄土産のドアチャイムに送られて外へ出た。 うわ。マジで暑ぃ~。 まだ5月だってのに、なんだ、この陽射しは。 すでに夏じゃん。 ビル群に囲まれてるから直射はないけど、鏡面壁に反射した太陽が眩しいぞ~。 空を見上げてボヤきながら、ふい、と視線を下ろしたら、 しまった! 茶色い爺さんと目が合っちまった! しかも、相変わらずの『おいでおいで』…。 やっぱ、俺を呼んでるのか。 あれを無視して通り過ぎる勇気…、俺にはないな。 で、仕方なく近寄った。 思ったよりも小柄な爺さんだった。
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