第2章

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「あなたね、彼女いないでしょ」 爺さんから、いきなりの先制攻撃。 「もう、そうね~、かれこれ4年はいないね」 ズドンッ!とど真ん中に投げ込まれた剛速球はストレート。 バットを振る間も無く見逃がし三振…、そんな気分。 な、何故知ってる? この爺さん、どっかで会った? 「いーや、会うのも話すのも初めてだね」 へ?俺、何も喋ってねぇけど? 「だって、わし、占い師だもん」 「はぁ?」と、実に間抜けな俺の第一声。 「かなり手痛いフラれ方したんだねぇ」と爺さん。 な、なんでわかるねん! 思わず、関西芸人並みのツッコミを心で叫ぶ。と、 「だから、わし、占い師やねん」 ま、また、そんな…。 爺さんはにこにこと笑ってるけど、占い師って…。 占い師って、人の心も読めるのか? 「ま、わしの場合はそうかもだね」 爺さんらしからぬくりっと大きな目にウインクされる。 そ、そうかもだね、って…? しかも、ウインク付きだし…。
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