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……はぁ、 俺は日下優の視線を感じながら、 本日何回目になるか解らない溜め息を力なく吐き出した。 この会社は、 祖父さんの代まで小さな缶詰工場だったのを、 親父が松岡フーズという食品加工会社として興した会社だ。 事務所と併設されている工場では、 コンビニやスーパーなどに売られている弁当や総菜、簡単なデザートなどを製造している。 役員はそれぞれの部屋が与えられているが、 事務関係の社員以外の殆どが交代制の工場勤務のため、 同じ時間にここに居ることがない。 そのため、 事務所の大きなワンフロアには、社員のデスクが部署ごとに固めて置かれている。 それは、 確かに合理的だし色々と都合が良いのだが……。 こういう苛ついてる時には、 一人で黙々とデータ入力していたいのに、 そうもいかないのが現状だ。 やっぱそんなんじゃ誤魔化せられねぇよな……。 諦めた俺は、 日下優の方へと視線を戻すことにしたのだった。
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