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俺がシカトして書類を片してる傍で、
懲りずにオネダリを続ける痛いチャラ男こと拓哉。
ちょっと、
若くて整った面してると思って、
可愛いワン子キャラで甘えてるつもりなんだろうが、
「直ちゃんもまだ晩飯食ってねぇんだろ?
可愛い弟分に付き合ってよ」
誰にでも通用すると思ったら大間違いだ。
鬱陶しいとしか思えないってんだ。
「可愛い彼女にでも作ってもらえば良いだろ?」
そんな思いを込めて言ってみれば、
「あぁ、もう、別れっちゃったんだよね。
それに、料理なんて作れない娘だったしなぁ……。
エッチの相性は良かったんだけどさぁ…」
なんて軽い調子で言いながら、
ちょっと長めの前髪を掻き上げたと思っていたら、
チャラ男から思いもしなかったセルフが飛び出してきた。
「は!? もう、別れたのかよ?
一月も経ってねぇだろ……」
最近の若い奴らはどうなってんだ?
呆れ果てた俺は気づいた時には口に出してしまっていた。
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