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*松岡直樹side*
金曜の夜に出張から帰った俺は、
仕事のことで、
確認しておきたいことがあって会社に寄ってみれば、
何故か、
もうとっくに帰ってる筈の黒木が、
まだ自分のデスクのPCに向かってて。
「黒木? お前、まだ帰ってなかったのか?」
「……あ、はいっ!? しゅ、主任こそ。な、なんで居るんですか?」
「ちょっと確認したいことがあってな……。てか、お前はなんで居んだよ? 今日までは試験室で勤務するよう言ってあったろ?」
「……ちょっと修正するところがあって、忘れないうちにって思って…」
「ふぅん。じゃぁ、直ぐ帰るよな? 送ってく」
「べっ、別に、大丈夫ですっ! まだ、7時だしっ!」
「せっかく上司が言ってやってるんだから遠慮するなって。ついでだし」
「別に……。遠慮なんてしてませんよっ! まぁ、そんなに言うんだったら、送らせてあげても良いですけど…」
いつものように、
突っかかってくる黒木と話していると、
あぁ、自分の居場所に帰って来たんだなぁ……
なんて、
きっと自分で思ってるよりも疲れてるせいか、
そんなことを思ってしまった……。
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