未来(あした)へのステップ(最終回)

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「じゃあな、マヒナ。今日は一緒に帰ろうぜ」 「うん!後でね!」 わーい!春休みなのに一緒に帰れるなんて幸せだよー。 「ホント、毎回毎回ラブラブだこと」 「花衣ってばぁ、マヒナにヤキモチ?」 「ち・が・う・わ・よ!バカ渚」 花衣のデコピンが渚の額にヒットした。 おっと、いけない。練習しなきゃね。 「練習の続きやるよー!」 あたしの声で横一列に並ぶ。 リズムを合わせて、心を合わせて。 いち、に、さん。し、いち、に、さん、し。 うん、いい感じだ。穂波ちゃんもサミーちゃんも飲み込みが早いから、指摘された所はすぐ直してくれる。 頼もしいよ、2人共。あとは新入部員が入ってくれたらなぁ。 来月から勧誘しなくちゃだ。それと、雑用とか色々サポートしてくれるマネージャーも募集しようかと思う。 練習て疲れてるのに、花衣には会計を任せっきりだもの。 本当は若葉ちゃんにマネージャー頼もうかなって思ってたけど、アリスの助手になっちゃうんだもん。 今年の新聞部は凄い事になりそうだ。 「そう言えば翠ちゃん、ここ最近フラ部に顔見せないよ?顧問なのに何してんだか…」 渚がブツブツ文句を口にする。でも仕方ないよ、だって森沢先生は… 「ひゃあぁぁ!みんな、遅くなってごめんねぇ、結婚式の打ち合わせとか忙しくて」 と、言う訳なのだ。 「そっか、翠ちゃん6月には花嫁だもんね!おめでとう!」 「本当にね。先生、脱干物女おめでとうございます」 「河原さん、ありがとう。澤村さんも何か引っ掛かるけど、本当ありがとう」 花衣ったら、一言多いよ。 「嫌だあぁぁ!心愛さんならともかく、翠ちゃんと親戚になるのは嫌あぁぁ!」 「ど、どう言う意味よ!?若葉ちゃん!」 「若葉ちゃんて呼ぶなぁぁ!」 やれやれ、これだもの。でも、これはこれで楽しそうだし、いいのかな。
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