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「何だったの、あの子は?」
花衣が疲れたように溜め息を吐く。
ユッケちゃんのペースだったものね。流石の花衣も飲まれてた。
「それより練習…」
「マヒナ、着信来てるよ」
渚があたしのスマホを持って来た。画面に表示されてるのは、アユさんだ。
「はい、マヒナです」
『浜田です。クリスマス以来、ご無沙汰してます』
「うん、久し振りだね、元気?」
『お陰さまで。それで実はですね、ゴールデンウィークに、マホラヘラ・ミノッアカの新たなイベントを催したいのですけど、海翔さんにもご協力をお願いしたいと思いまして』
マホラヘラ・ミノッアカ…アユさんの唱える地域活性化運動。そして復興に力を注いだ大人への恩返し企画。
その活動が再び動き出すんだ…
『もしもし?マヒナさん?』
「あ、もちろん協力するよ!またみんなと会えるなんて、凄く楽しみ」
『ありがとうございます。私も楽しみです。では詳細は後ほど』
本当に楽しみだ。様々な地域のフラ部が団結して、ひとつの力となる。
こんな素敵な事にまた誘ってもらえるなんて、嬉しいよ。
って、浮かれてられない。今年の春はスタートから忙しくなるよ!
あ、また着信。今度は紅子ちゃんだ。
『おお!マヒナ、心のオタク仲間よ!』
オタク仲間って…普通に友よって言えばいいのに。
「それで?どうしたの?」
『いやな、桜ヶ坂からマホラヘラ・ミノッアカのイベントの話が来てな』
「それなら、ついさっきアユさんから連絡きたよ?」
『マジか!?それなら話は早い!そのイベントに備えて強化合宿をしようと思うのだが、もちろんマヒナも参加するよな?』
イベントの次は合宿ぅぅ!?これは更に忙しい。
『おい、マヒナ!聞いてるのか?もしもーし!もしもーし!』
「聞いてるよ、聞いてるってば。もちろん参加するよ」
『よし、決まりだ!じゃあ、また連絡する!』
うわわ、勢いでオーケーしちゃったけど大丈夫かなぁ。
っと…だから練習の続き!
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