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 学校生活も大分安定してきた秋ごろ。ただの高校生、上野涼の一日は、スマホの着信音から始まった。目覚まし時計なんか必要のない煩さに、うめき声をあげ寝返る。 「うるさっ。」  今にも閉じてしまいそうな眼を擦りつつ、スマホを手に取る。画面には『教祖』と書かれている。そういえば名前、変えていなかったなと思った涼だが、あまりの眠さに三秒で忘れた。 教祖もとい瑞希花梨(みずきかりん)は、涼の元彼女。今はただの部活が同じだけの関係だ。花梨は新たに出来た彼氏にでも送れよ、と悪態を付きつつ、涼の知らぬ間に嬉しそうに笑っていた。
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