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君と出会って
…後悔はしないよ。
-暁-
「はぁ…日本の空気はおいしい!」
春風に髪が吹かれ、私はほんのり懐かしい気分になった。
私は東城暁<アキ>
約1ヶ月間、学校を休んで外国に行ってきたのだ。
サッカーの試合を見に行っていたんだ!
私は凄くサッカーが大好き。
男の子に負けない自信はあるわい。
私は空港から出て、タクシーを拾った。
行き先を伝えて、タクシー内で髪の毛をお団子に盛って、リフトバンドつけて…完成。
これが私のいつもの姿。
「つきやしたぜ!お勘定」
「はぁい」
運転手に1682円を払い、タクシーを出る。
目の前には見慣れた学校。
「変わってないなぁ」
いや…1ヶ月が変わってたら怖いな…。
門をくぐり、校舎に入る。
「懐かしいわ。校舎君」
しみじみとしながらペタペタと校舎君をなでる。
…しかし、外見は変わってなく見えて、内面はがらりと変わっていた…。
歩き続けて、誰もいない事に気がつき、今は授業中なのだと思った。
「あれ…?何か聞こえるぞっ」
…。これは女の子の悲鳴?
私はクラスに急いで行った。
ガラッ
「「「キャァァァア!!!!!!」」」
「襲撃か?!」
女の子の悲鳴にも似た黄色い声。
な…何なんだ?
「襲撃じゃないわよ」
「あ…久しいのぅ…まみー」
「私を飲み物にする気??私マミー嫌いなんだっての」
この子は私の親友の真美!
短い髪をクルンクルンにして、左の方に編み込みするのがいつもの真美バージョン!。
私はキャーキャーうるさい女子の網を通り抜け、自分の席に座る。
「んで、何で騒いでんの?」
「…あぁ…転校生が5~6人位来てね」
「襲撃か!」
ギシンと何かが降った。
「まっ…真美…」
「でこぴんよっ!」
「君は自分の爪を理解した方がいい!」
ヒシヒシと痛む額を押さえつつ、キャーキャーうるさい女子を見た。
「あれは何しているの?」
「転校生が皆イケメンなんだよ。しかも不良だ…( ̄∀ ̄)。何か転校生の写真を交換したりしてるらしい」
「へぇ…。興味なぁいー」
「そうよね。暁はサッカーとおつまみしか興味ないよねぇ」
「それしかないんだもん!!ちょっとトイレ行ってくるね」
「あいよー」
私の席で爪を磨く親友の後を去る。
……これ以上に鋭い爪何か当たったら出血する!!出血大サービスだ!!
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