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赤毛の少年は 坊主頭を吹き飛ばすと、
「ほんと‥‥‥ 弱ぇなぁ~。」と呟き
街の裏通りを後にする彼のその後ろ姿は月夜に照らされて 不思議と儚げに見えた‥‥。
そして後日‥‥‥‥。
シイナは朝から 街の中央広場にいて、
風を浴びていた。
ベルディア王国は海に囲まれている為、
心地いい潮風が吹いてくる。
8時を超えた頃に ベルディア王国の象徴である鐘が 美しくかつ力強く鳴り響いた。
鐘が鳴り止むと、 国全体に放送が入る。
「皆さん おはようございます。」
放送の声の主‥‥ それは局長だった。
「2日後、皆さんには 魔法を使った戦いをしてもらいたいのです。詳しくは戦いが終わったあとに ちゃんといいますので ご協力をお願いいたします。あ、それと我が研究所で研究員をしている 魔法使いの男の子が1人いるのです。 髪の色は濡鴉のよくに黒く、年齢は18歳 その子を倒したら、こちらから 報酬を与えますので 頑張ってください 。では2日後に‥‥」と放送すると、
「あ、あのオヤジ‥‥!!なんてめちゃくちゃな事言いやがる‥‥!! 」とシイナが顔を歪また。
するとシイナの周りにいた 人々が
「報酬だってよ!?やるしかなくね!?」
「よし、俺がその男を倒してやる。」
「負けねーよ!!!!!!俺が倒す-!!」
と周りから 声が響き出した。
シイナは そっと 中央広場を後にしようとすると
「せぇぇいッ!!!!」と声が響くと上から赤毛の少年が 上からシイナに向かって拳を振り下ろす。
シイナは「うぉ!!?」と紙一重でその拳を避けると赤毛の少年は 「ほぉ~今のを避けるか」と、関心した風に呟いた。
「やっぱり雰囲気でわかるぜぇ?ジリジリしやがる。」と赤毛の少年が言うと
シイナは素早く距離を取り、「お前誰だ? 」と、赤毛の少年へ問う。
赤毛の少年は 待ってたと言わんばかりに
勢い良く声を張り上げる。
「俺の名は グレン・ヴォーレだ!!!ある理由で強ぇー奴を探してる! 俺と勝負しろ!!!!」
と グレンは拳を握る。
しかし、シイナは即答した。
「断る。」
シイナの意外な返答に グレンは唖然とした。
「あぁ!?なんでだよ 」
グレンがシイナに問うと 「俺にとって無益な戦いはゴメンだ。」と言い放った。
「んだと‥‥?」
すると、グレンの身体から 業火の如く
凄まじい火柱が立ち上がった。
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