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そう叫ぶと、橙花はびっくりした顔をしたけど、すぐににっこりと微笑んで、
「そう。それは、私が小紅ちゃんに思ってることと全く一緒だよ。小紅ちゃんだって、私に初めて話しかけてくれた友達だし、クラスメイトに呼び出されたときも、私のこと庇ってくれた。今日まで、ずっと一緒にいてくれた。私、すっごい嬉しかったんだよ。小紅ちゃんの外見を見て一緒にいようなんて思ってない。小紅ちゃんの、そんな素敵な性格を評価して、一緒にいようと思ったの。」
そう言って、私の頭を撫でた。
高校2年生初日、橙花はあんなに怯えていたのに。私が守ろう、とまで思ってたのに。今は私が橙花に守られてる。橙花は、こんなに強い子だったんだ。
「帰るか。」
緑里がそう言って歩き出す。
「う、うん!」
私と橙花も急いで立ち上がる。
「二人共、本当にありがとう。」
私がそう呟くと、橙花は私の右手を握ってくれた。
「そういえば緑里、なんで私達の映像撮ってたの?」
「え、あのギャルに呼び出されるとか、絶対怪しいことじゃん。小紅の一年の時の友達だって知らなかったから、絶対危ないことされるなーって思って、念の為にカメラ回してた。」
「な、なるほど。確かにね。助かった。」
「これからは仲良くする人を選べよ。」
「わかったって。」
そして選んだ人が、緑里と橙花なんだってば。
いい友達できたなぁ。
二人は私にとって、まさに”親友”だ。
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