キミ、伝う恋

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コウがまたいなくなった…。 大学には通っているようだが…自宅には戻らない。 コウ…何処にいるんだ…。 「羽久様~、央(おう)と聖(せい)から取り締まり対象の確保したそ~です。」 そう言って、事務担当の百々(もも)は独特の喋り方で報告してきた。 その手には膨大な書類の束がある。 それを、ドカンと俺のテーブルに置くと、最後に白い封筒を書類の束に乗せた。 「も~今回もキモい~。貴方は孤高こそが美しい~でした。」 「そうか…。」 俺はその手紙をゴミ箱に入れる。 4月からこれで50通を超えた。 風紀委員長なんぞをやっていると恨みを買いやすいものだと…諦めている。 「これ~絶対、スト男だ~と思う。羽久様気をつけて~。」 「大丈夫だ…。そんなに弱そうに見えるか?」 そう、笑う。 百々は、くるくるな髪と大きな瞳をブルブル振って 「わかってま~す。でも、心配なんだも~ん。」 「心配か…。俺は大丈夫だ。」 だが… 心配なのは…お前だよ… コウ… 何処にいる…。
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