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「爺さんや。あたしゃアンタと離婚してこの方と再婚するから。今すぐ別れとくれ」
「いきなり何を言い出すんじゃ婆さん!? ボケたか?! この方ってのは、その隣のババアのことかい!?」
ババアなんて失礼ですわね。
恋愛するのに歳なんて関係ありませんわ。
いくつになっても青春は青春ですもの。
齢七十を超えて、初めて出会った運命の人。
その方と添い遂げるためなら私、何だってしますわ。
「歳抜きにしても、お前さん達は女同士じゃねェか。目を覚ませ婆さんや!」
勿論そんな事だって重々承知しているわ。
私達が同性愛者であることはね。
このお方ったら世間体を気にして、好きでもない男性と結婚してらしたの。
女性が好きな本心を押し殺してまでね。不憫だわ。
でもママさんバレーを通して、私と知り合ったの。
待ちに待った運命の出会い。
私達にとって、きっとこれは人生最初で最後の恋だわ。
このチャンス、逃してなるものですか!
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