劇場版ババさんバレー 復活の祖父

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ダムッ! ダムッ! ダムッ! 「……!?」 驚いた顔をしてらっしゃいますわね、旦那様。 そりゃ突如70代の老婦人がバレーボールをつきながら徐に庭に出たら不思議がりますわよね。 ですが、これが私のやり方よ。 口で言っても聞かない相手ならば仕方がない。 そうなれば、あとはバレーボールで語るだけ。 幸いこの和室は、縁側を挟んだすぐそこが庭となっていますわ。 運動靴さえ玄関から持ち出して来れば、バレーをするのに支障はありませんしね。 空は快晴、風は無し。そして私の普段着はユニフォーム。 そしていつも肌身離さず持っているマイボールがあれば、もう後は何も要りませんわ。 縁側の障子は全開。遮るものもありません。 まるでバレーの神様が私にサーブを打てと言っているようなものだわ。 距離はこれくらいでいいかしら。 少し標的と近いけど、寧ろ好都合よ。 より一層強烈な一撃をお見舞い出来ますもの。 まァ病院にはお見舞いにいきませんがね。 私達の愛を阻むクソジジイに容赦などしませんわ……!
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