天使の憂鬱

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可愛、菜摘、桜、馨はダイニングテーブルで、せっせとイチゴジャム作りの下ごしらえをはじめる。 洗い終えたイチゴの水気を切り、ヘタを取って、つまみ食いをしつつ、鍋に移して砂糖を加える。 その鍋をキッチンに運び、火にかけて煮詰めていく。 レモンの絞り汁を加え、味見をし、 「いいかも」 と可愛はいたずらな笑みを見せた。 「可愛さん、私も味見したい」 「僕も」 跳ねるように言う双子に、可愛はくすくす笑って、スプーンですくい、クラッカーにつけて手渡した。 「美味しい!」 二人は口にするなり目を輝かせる。
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