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「それは酷いですね。」
「でしょう?こんなことが何回もあったの。その度に私が、その魂たちのありとあらゆる願いを叶えて転生させてあげてたのよ。」
それは・・・ご愁傷さまです。心からそう思います。
お姉さんは日頃かなりストレスをためていたらしく、その勢いは止まりません。
「こんなこと何度もあったら、たまったもんじゃないわ。ただでさえ、近頃チート能力を願う奴らばっかりなのに。このクズのお陰で、この頃肌の調子も悪いし。」
「ダーリン」と言っていたお姉さんとは別人のようです。むしろこっちが素のような気もします。
愛する女性にクズと言われ続けているお兄さんはというと・・・。
とうとう、きのこに話しかけ始めましたね。
ざまぁみろ。
「ねぇ、悠ちゃん。あなたの望みはなぁに?」
おおっと、おにーさ・・・いえクズに「ざまぁ」とか言っていたらお姉さんに話しかけられましたよ。
慌ててお姉さんのほうを向きました。きっと、一秒にもみたなかったはずです。
お姉さんの質問の答えを考えますが、なかなか思いつきません。
そもそも、私は何にも望まないタイプなんですよねぇ。
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