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「ちょっと!何すんっ…んっ…」
背中に感じる壁の冷たさと
噛みつくように落とされた
その男のキス。
必死に抵抗して顔を背ければ
その男はニヤリと笑みを見せて
すぐに私から離れる。
その傲慢ともいえる表情に
一気に頭に血が登って
思いきり男の頬を平手打ちした。
けれどその男は余裕の笑みを
浮かべながら頬をさすって。
「気の強ぇー女。
だけど、御馳走様。
美味しかったよ」
「はぁっ?」
「じゃあね、お姉さん」
ヒラヒラと手を振ると
その男は鍵を開いて
洗面所から何事も
なかったかのように出て行った。
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