1252人が本棚に入れています
本棚に追加
「葵さん遅かったですね。
まさか本当に吐いてたんですか?」
「だから吐いてないわよ。
それよりもう帰ろう。
今日は桐生の家に行っていい?」
「別に構わないですけど…
したくなったんですか?」
「どっちでもいい」
「何ですかそれ。
まぁいいや、じゃ帰りましょうか」
桐生に導かれて店を出る私に
あの男はチラリとだけ視線を向けて
すぐに逸らす。
やっぱり最低な男。
そう思いながら私は桐生と共に
その店を後にした。
もうあの男に二度と
会う事もないだろう。
あれは事故だきっと。
うん、忘れよう。
そう心に言い聞かせながら。
最初のコメントを投稿しよう!