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相変わらずデカイ魚だ。
俺と同じくらいの全長はあるだろう。
そんなデカイ魚が数十匹の群れで襲いかかってくる。
「まずは散らすか」
足を振り上げ海へ力任せに振り下ろす。
所謂、踵落としだ。
俺を中心に波が生まれる。
遥かに大きい波が突進を再開していた牛魚達の波を飲み込んでゆく。
しかしこんなもので沈んでくれるほどやわじゃない。
しかし塊になっていた群れが分散した。
「後は各個撃破しますかね」
そう言いながら近場の群れに突っ込む。
手近にいた牛魚の尻尾を掴みぶん投げる。
ぶん投げた先は別の牛魚の群れが。
まるで固定砲台の様に群れから群れへ投げつける。
「こいつはいいな」
少し楽しくなりすぎていつの間にか後数匹になっていたのは内緒だ。
最後の群れに突っ込もうとしたその時。
海中から殺気を感じた。
『感じた』と思った時にはもう身体が勝手に動いていた。
「…っ!?」
少し前まで俺がいた場所に海中から光の矢が撃ち込まれ続けていた。
「これは……天使か」
光の矢によって牛魚達は消滅している。
俺が無事に帰れるかは『天使』を仕留められるかによって分岐するらしい。
「いいねぇ!さぁ!闘ろうか!!」
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