第一章 鬼宴ってなんぞや?

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海中から天使が顔を出す。 「………鬼確認…殲滅対象確認…攻撃開始」 そう言葉を発すると手に持っていた弓の弦を引いて手を離す。 「っ!?」 背筋に冷たい何かが走った瞬間にその場から離れる。 さっきまで自分がいた所の海水が蒸発していた。 「相変わらず下級の癖に良い武器をお持ちで」 天使は外したことが分かるとまた自分に狙いを定めてくる。 「そう何回もやらせるか!」 腰のベルトに差していたナイフを3本投げ、そのまま突っ込む。 天使はナイフを回避する。 「そこっ!!」 回避した先に回り込んで弓目掛けて蹴りを放つ。 「…ッ!」 天使の手から弓が離れる。ここぞとばかりに叩き込む。 天使の顔が苦痛に歪んだ。 「今だな」 そう思い一旦距離を取る。 「これを使うのも久しぶりだな」 そう言いながら自身の魔力と海の魔力を混ぜ合わせる。 「とりあえず逃げるなら今のうちだぞ?」 魔力と魔力が合わさり天使の周りに波が立ち始める。 「なんて言ってる間にもう終わるけどな」 波が天使を包みこみ 「じゃあな《海神の華》」 爆散した。
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