第一章 鬼宴ってなんぞや?

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「とまぁこんな感じだったよ」 爽鬼の報告が終わる。 食堂内に沈黙が訪れた。 「……ったく、これで報告は終わりだな。何か質問はあるか?」 そういえばと冬鬼が手を上げる。 「何だ?冬鬼」 「あの、頭領達が出発した後に頭領の知り合いという方が訪ねてこられました。留守を伝えると2日後にいらっしゃるとの事です」 頭の中ががスッと冷めていく様な感覚がした。 「……………どんな見た目だった?」 「えーと、灰色のローブを着ていてフードを目深に被っていたので顔までは分かりませんが渋い声の男性でした。確かローブの背面に八本脚の馬の絵柄がありました」 瞬鬼、そして楡鬼が反応を示す。 とりあえずこの空気を何とかするか。 「……2日後に来るんだな?」 「は、はい。そう伝えてほしいと」 「了解した。他には何かあるか?」 そう言いながら周りを見渡す。 皆首を振っている。 「なら飯を食い終わったら片付けて自由行動な。 後で瞬鬼と楡鬼は部屋に来てくれ」 2人は頷く。 今夜は胃が痛くなりそうだ。
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