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だって…
交差点でキスをしていたのは
桐生と…
澤木さんだったから。
…なんだ…
まんざらでもなかったんじゃない。
だったらあんなに
不愉快な顔しなくったって…
そっか…。
邪魔だったのは私か…。
今更そんな事に気付いた自分を
猛反省した所でもう遅いんだけど。
「谷原さん?」
俯きながら歩いていた私を
月島さんが心配そうに覗き込む。
「はっ…はいっ」
「……マンション……
通り越してどこまで
行くつもりですか?」
慌てて周りを見回すと
自分のマンションの駐車場を
通り過ぎようとしていた。
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