第1章

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 午前8時00分。平日なら携帯のアラームが鳴りだす時間だけども今日は休日なのでアラームは鳴らない。起きる時間なんて何時でも大丈夫だから。といいつつ、時刻の報告をしているのは僕が起きているからである。正確には起き続けているからである。自分がフルで使える時間に限りがあるというのに寝るなんてもったいない気分になってしまうので、友人とSKYPE越しにネットゲームに興じていたのである。歳も30を過ぎて徹夜でゲームなんて共感の得られにくい事だけども、自分が楽しいのだ。共感なぞ知ったことかと言わんばかりに時間を費やしている。ちなみに興が乗ってきたのでお昼くらいまで続いていることだろう。  知人曰く「寝オチするのは集中力が足りない証拠だ」とのことです。  日曜日  午前9時00分。携帯のアラームで目が覚める。今日のメロディは水曜日のカンパネラの『桃太郎』きびきび起き始める。  特に用事がないという幸せを感じながらリビングに上がってコーヒーを淹れた。同居人(木曜日とは別人)がいそいそと朝食後の食器を片付けていた。どうやらこれから仕事らしい。  二言三言言葉を交わして「じゃ行ってきます」「いってらっしゃい」で会話を締め次の同居人の登場をコーヒーを啜りながらのんびり待つことにした。
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