恋と街灯

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コロピオ通はそこそこ人通りが多い。 通を通る人間は2種類に分けることができた。 半透明か、そうでないか。 昼間は日の光の加減で時々白い輪郭が見えるのみだったが、夜になると、半透明な人間たちはくっきりと色鮮やかに浮かび上がる。 昼間、太陽の光が邪魔して見えない星のように。 そうでない人間たちは、潜水艦のサーチライトに照らされる深海魚よろしく、街灯の下を通る時だけ一瞬姿を現わし闇に消えていく。 27番地の街灯から見えるアパートは、夜毎半透明な青年が訪れていた。 入り口にすっと消えると、3階の窓に姿を現した。部屋の中にキャンパスを立て、そこから顔を出したり引っ込めたりしていた。 瞳は鉱物のように冷たかった。 その部屋に、半透明でない者が越してきた。
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