溺れる躰

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でも… 私の部屋で激しいキスをして あんなにも躰を熱くしていたのに 膝に座らされた時は その感触は全くなかったし 私の躰を指で弾いていた時の彼も 密着した躰にその気配を 感じる事はなかった。 だとしたら、やはり彼も あの不思議な感覚で 呼び起されたのだろうか? ゆっくりと瞼を開いた彼は フッと柔らかく微笑むと また優しいキスをくれる。 「目が覚めちゃった? まだ朝までは時間があるよ」 「うん…」 「それともまだ物足りない?」 彼の言葉に慌てて首を横に振ると クスッと笑った唇がまた重なった。
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