919人が本棚に入れています
本棚に追加
だけど…
どこかでそれが怖く感じていた。
彼の躰に溺れて行きそうで。
深い湖の底に沈んで行きそうで。
温もりを分け合うものだったはずが…
またあの快楽に溺れる。
堪えられない甘い吐息を
漏らしながら、
繋がった部分から与えられる
熱に躰が狂い出した。
彼はやっぱりズルい。
それは桐生よりもずっとズルくて
壊れそうなほどに惑わされて行く。
心だけじゃなく躰までが
たった一夜で捕らわれた私は…
澤木さんが言った通りで…
彼の獲物だったのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!