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無数の弾丸が撃ち込まれる寸前、私の前に人影が割り込んで来た。
ドドドドド──ッ!!
辺りに鳴り響く銃声と立ち込める硝煙。
風に吹かれて、煙が流れていき──そこに立っていたのは、1人の少年だった。
彼が弾丸から守ってくれたおかげで、私は当然被弾していない。
「アレン・ウォーカー…! ま~たあなたデスネ!?」
「?」
千年伯爵の口ぶりから、2人は知り合いだと判断できる。
ムキーっとハンカチを噛む伯爵をスルーし、彼に尋ねた。
「あなた……は?」
「エクソシスト、キミの仲間だよ」
──で、そこから先は最初に述べた通りの展開になり、伯爵は泣く泣く退散していった。
で、冒頭に至る。
これが私、ミュア・アヴァンシアとアレン・ウォーカーとの──アクマの毒ガスと火薬の匂いにまみれた、『運命』の出会いだった。
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