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「一発殴っていいですか?」
額に青筋を浮かべて、殴った後に許可を求めるアレン。
「やだな、もう殴ってるよん。ごめんごめんビックリしたんだね。怖かったんだねわかるよ~」
コムイさんはしれっと応じる。
「入団するエクソシストはヘブラスカにイノセンスを調べてもらうのが規則なんだよ」
「そーゆうことは初めに言ってくださいよ!!」
コムイさんに指を指して激怒するアレンは何か新鮮だ。
「あ、次ミュアちゃんね? 剣出してヘブラスカに渡してくれる?」
「あ、はい」
「ちょ、コムイさん誤魔化さないでください!」
いつまでも言い争いを続ける2人の前に出て、ギターケースから取り出した剣をヘブラスカの前に差し出す。
ヘブラスカは触手で剣を持ち上げあちこち触って、調べ始めた。
少し経ってヘブラスカは触手を伸ばし、私に剣を返し、預言の結果を伝えた。
「預言を告げる、ミュア・アヴァンシア…『太陽の独唱曲』は月と並び立ち二重奏になることで、その真価を発揮するだろう…」
「?」
って……
どーゆー意味なんだ……?
その場の全員がそう思ったに違いない。
「…どういう意味ですか?」
「そんなん私が訊きたいわ」
訊ねてきたアレンにぶっきらぼうに返答。
何か意味深な事言ってるなぐらいしか理解出来なかった。
「ふんふん、おそらく、アレンくんが『月』でミュアちゃんが『太陽』って事なんじゃないかな。『二重奏』って言うのは、アレンくんと一緒にいればミュアちゃんの実力が引き出せるとか」
「はあ……」
コムイさんは自分なりに今の預言を解釈してくれた。
納得したような、してないような。
「うーん、つまり?」
「つまり、2人は一緒にいた方がいいって事なんじゃない?」
そうなんだろうか。
ヘブラスカの預言に頭を抱えていると、コムイさんから驚くべき提案がなされた。
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