第4楽章~初任務~

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うーんとのびをして、廊下を歩きながらふと窓の外に目をやった。 教団はかなり高度のある場所に建っているため、日光を遮る雲すら眼下だ。 なので、窓からは眩しいくらいの日差しが差し込んでくる。 「…いい天気だなぁ」 「そうですね」 独り言に思わぬ返答が背後から掛けられた。 リボンタイを整えつつ、アレンが部屋から出てきたところだった。 「おはよー。アレンも食堂行くの?」 「おはようございます。ミュアもですか?」 「うん」 じゃあ一緒に行こうとなり、2人並んで食堂へ。 早朝にもかかわらず、食堂は結構すでに人がいっぱいで賑わっている。 「お次は何かしらー?」 昨夜リナリーから紹介された料理長のジェリーさん(♂)がムキムキの腕でデカいフライパンを振るう。 「おはようございまーす」 「ミュアちゃんじゃなぁい! アラん、この子も新入りさん? んまーこの子もカワイイわねー!」 「どうもはじめまして…」 カウンターから身を乗り出してきたジェリーさんにアレンは控えめに対応する。 「何食べる? 何でも作っちゃうわよアタシ!!」 「ミュア、先にオーダーどうぞ」 「え、いいの?」 「はい」 アレンは人懐っこい笑顔で言った。 なるほど、これがレディーファーストと言うヤツか。悪くない。 「えーっと、フレンチトーストとシーザーサラダとコーンスープとストロベリーサンデーお願いしま~す。あ、ドレッシングはフレンチで」 「了解~。 そっちの子は?」 ジェリーさんの目線が私からアレンに移される。 「それじゃあ…グラタンとポテトとドライカレーとマーボー豆腐とビーフシチューとミートパイと…etc.」 この後、さらにアレンはデザートとしてマンゴープリンとみたらし団子20本を頼んだ。 その量の多さに横にいた私はもちろん、ジェリーさんも驚いた程だ。 「あんたそんなに食べんの!? すごーい」 「アレンの胃袋は宇宙レベルだね」 「えー、そんな事ないですよ」 料理を待っている間にアレンと雑談していると、食堂全体に野太い怒鳴り声が響き渡った。 「何だとコラァ!!」 「!?」 自分がどやされてるワケでもないのに、思わず発声原を捜すべく振り向いた。
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