第4楽章~初任務~

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ゴオオオオ!! トマに促された私たちは、猛スピードで走る汽車に向かって飛び降りる羽目に。 まぁ、なんてドラマチックな展開なの! 涙出そう。シャレにならなくて。 ばっ! 私もパルチザンの飛翔(フライト)モードを解除して、アレンたちに続く。 めっちゃめちゃ怖いけど、こういうものは勢い任せで行っちゃった方が案外成功するものだ。 一瞬の浮遊感の後、ドサッと着地を決めた時には、汽車の屋根に転がっていた。 …なんのハリウッド映画だよ、これ。 「飛び乗り乗車…」 「人生初体験…」 ボヤくように言ったアレンに同意を述べると、屋根に這いつくばりながらも、トマはしれっと応答。 「いつものことでございます」 「いつものことなの!?」 私は反射的にマジレスした。 ☆ 屋根から車内へ失礼し、ストンとカッコ良く室内に降り立てる……ハズもなく。 ──ドサッ。 思いっ切り尻餅ついて着地をした。 「いったぁ…」 スカートの上からお尻をさする私に、アレンが心配して手を差し伸べて来る。 「大丈夫ですか?」 「う、うん。ありがとう」 ごまかし笑いを浮かべて、アレンの手を取り立ち上がると、神田から手厳しいセリフが飛ばされた。 「……全く、先が思いやられるぜ」 「うっ…」 否定はしない。今んところ、私が一番足手まとい感があるから。 視線を落とし俯いた私に、アレンは笑顔で声を掛けてくれた。 「大丈夫ですよ。これから慣れていけばいいんですから」 「……うん!」 ほわんとしたアレンの人懐っこい笑顔も手伝って、私は力強く頷いた。 駆けつけた車掌さんは最初戸惑っていたようだが、私たちが黒の教団だと言うと、一等車両に案内してくれた。 「何です、今の?」 「あなた方の胸にあるローズクロスはヴァチカンの名において、あらゆる場所の入場が認められているのでございます」 と、トマが解説してくれた。何それスゴいな。ヴァチカンは何でもありか。
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