邪魔者

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「やっぱり放っておけないです」 頭の上から落ちて来た言葉に 一気に涙腺が緩む。 「だめだよ桐生…。 今の私は…桐生をとことんまで 傷つけてしまうから」 それでも必死に 絞り出した言葉なのに。 「…お互い様でしょ。 それに…今の葵さんを見てたら 俺まで壊れそうだから。 どうせ壊れるなら 一緒に壊れてあげる」 立ち止まったままの私と桐生を 怪訝な顔でチラ見しながら 通り過ぎて行く人の波。
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