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「ここじゃ邪魔に
なるみたいだから…」
私の手を引いて歩き出した桐生を
拒む事なんて出来なかった。
やっぱり桐生の温もりは温かくて
ホッとして…
はらはらと落ちて行く涙。
結局私はここから
歩み出せないのかな…。
家に向かいながら
私を覗き込んだ桐生が呟く。
「月島の秘書に連れられて
どこに行って来たんですか？」
「…………」
「あれから葵さん、
明らかにおかしかったでしょ」
「…………」
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