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俺の胸の中で
小刻みに震え続ける葵さんは
どんな思いで月島の言葉を
聞いているんだろう…。
そんな事を思いながら
ゆっくりと葵さんに
視線を落とすと、再び
月島は語り出した。
「それから最後の質問ですが…
僕は葵を心から愛しています。
一人で生きるなんて
強がっているけれど
本当はとても脆くて泣き虫で
離婚を乗り越えたつもりでも
本当はまだ乗り越えられなくて…。
誰かに支えて欲しいのに
それを言葉に出せなくて。
愛する家族が心配なのに
会いに行く事も出来ずに
ひとりで苦しんでいる。
それでも必死に毎日を生きて
誰かを傷つけるくらいなら
自分が傷つく事を選ぶ
心優しい女…それが葵です」
「…………」
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