20.エンドロールはまだ流れない

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そう、それこそどんな言葉が返ってこようとも、受け入れる覚悟があった。 どんな結果になろうとも、この気持ちを伝えたことを後悔することだけはしたくない。 そのための覚悟が。 しかし。 異世界人早瀬さまの返答は、そんな俺の覚悟すら…容易に飛び越えた。 「…わかった。なら、俺はお前とつきあおう」 キリリッとこの目の前のイケメンはそう言ってのけた。 「…………へ?」 たっぷり間を置いて俺が返せたのは、こんな間抜けな意味のない音だ。 それでも早瀬さんは俺のことをまっすぐ見据えている。 俺もつられて彼のことを凝視してしまう。 …それにしてもやはりイケメンだな。 このギラリと鋭く光る眼光。 そう、まるで射抜くような、挑むようなこの鋭さ。三角定規で例えるなら、鋭角に相当する鋭さ。ああ、そうだな、今三角定規に例える必要性はどこにもなかった。ただ俺がお伝えしたいのは、ともかくとても告白の返事をする時の雰囲気じゃないってことだ。むしろ、果たし合いを受けて立つ!って場面の方がお似合いな… あれ、俺今果たし合い申し込んだんだっけ? 「おい相良、聞いてるのか」 そう言って首を傾げる彼は、ああ、やっぱり可愛い。俺の胸もときめく。のだが。 「…スミマセン、もう一回言ってもらっていいデスカ」 「お前とつきあう」 「わーお」 聞き間違いじゃなかった!幻聴でもなかった! いや、だが、しかし。 この人の口からそんな言葉が出るはずない…そう思って、 「ど、どこに?」 「はぁ?」 一番ありうるボケをかましてみたが、それも怪訝そうな顔に一蹴される。
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