20.エンドロールはまだ流れない

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え、ちょ、…マジで? 俺の頭は混乱を極めた。 だってこんなことってある?何この棚ぼた?あまりに唐突すぎて喜んでいいのかなんなのか… いや、でも…としどろもどろに食い下がると早瀬さんは、 「……お前は、俺のことが…すき、なんだろう…?」 とほんのり目元を赤く染めて、長い睫毛を伏せた。その声は少し不安げに揺れている。 その様子に俺の心臓は鷲掴みにされる。無意識にこくこくと全力で頷いていた。 「じゃあ俺はお前のコイビトか?」 「ええ!?あ、あの、そのですね」 「違うのか…?」 「あ、あなたが良いというなら」 早瀬さんは必殺の上目遣いで照れたように俺を見つめ… 「……お前となら、構わない」 と小さく呟いた。 「は、早瀬さん…」 「相良…」 俺もじわりと顔に熱を感じつつ、彼の名前を呼ぶ。すると、彼も俺の名前を呼んでくれる。 気づけば何やら甘い空気が室内に流れていた。少女漫画でいうキラキラトーン空間だ。その中に赤面し、見つめ合う男が二人() ら、ラブコメの波動を感じる…! ごくり、と俺の喉が鳴った。 とりあえず、俺の想いはあなたに届いたってことですよね? 想いは通じ合ったんですよね? じわじわと幸福感が募る。 ……嗚呼、それは…。 …なんて幸せで、素晴らしいんだ! 二人のハッピーエンディングがすぐそこ、もう目の前に…
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