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え、ちょ、…マジで?
俺の頭は混乱を極めた。
だってこんなことってある?何この棚ぼた?あまりに唐突すぎて喜んでいいのかなんなのか…
いや、でも…としどろもどろに食い下がると早瀬さんは、
「……お前は、俺のことが…すき、なんだろう…?」
とほんのり目元を赤く染めて、長い睫毛を伏せた。その声は少し不安げに揺れている。
その様子に俺の心臓は鷲掴みにされる。無意識にこくこくと全力で頷いていた。
「じゃあ俺はお前のコイビトか?」
「ええ!?あ、あの、そのですね」
「違うのか…?」
「あ、あなたが良いというなら」
早瀬さんは必殺の上目遣いで照れたように俺を見つめ…
「……お前となら、構わない」
と小さく呟いた。
「は、早瀬さん…」
「相良…」
俺もじわりと顔に熱を感じつつ、彼の名前を呼ぶ。すると、彼も俺の名前を呼んでくれる。
気づけば何やら甘い空気が室内に流れていた。少女漫画でいうキラキラトーン空間だ。その中に赤面し、見つめ合う男が二人()
ら、ラブコメの波動を感じる…!
ごくり、と俺の喉が鳴った。
とりあえず、俺の想いはあなたに届いたってことですよね?
想いは通じ合ったんですよね?
じわじわと幸福感が募る。
……嗚呼、それは…。
…なんて幸せで、素晴らしいんだ!
二人のハッピーエンディングがすぐそこ、もう目の前に…
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