プロローグ

2/4
前へ
/44ページ
次へ
ほんとに時々思う。 こんなに優しい彼が目の前に現れたら、私ゎきっとすぐに恋に落ちてしまうだろうって。 ずっと探し求めていた人がすぐ目の前に居るんだから… でもいつか絶対に現れてくれるって信じてる。 事故から何年か経って就職のために、施設を出る日がやってきた。 今までお世話になった向日葵荘も今日でお別れ。 たくさんの思い出があったなぁー。 その中で里親が見つかり、施設を出ていくこの姿を何度見送ったか… その度にどうして私には迎えが来ないんだろうって不安な夜も過ごした。 高校の時に、同じクラスの子に恋をした、初めての恋だった。 初めて失恋もした、その時に励ましてくれたのが向日葵荘のみんなだった。 就職が決まったときもみんなが喜んでくれた。 仕事先は事務だけど、憧れのOLだし、必死に勉強して、今の会社に入れた。 みんなが応援してくれた事を忘れないように、仕事に打ち込める。 みんなのことを忘れないように。 明日ゎちゃんとお礼を言いたい。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加