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歩いて数分相も変わらず木々だらけ、だがめげず頑張る俺加山です。
正直歩き疲れて思考回路が不安定ですはい。
ほんとまじここ何処だし?あれだし?小説とかである異世界に来ましたみたいな?
はぁ……。
馬鹿らしい。もう地べたでもいい、
座って落ち着こう。
何度お世話になったかわからない桃リンゴ。ポッケに何個か入れてきたが良かった。潰れてない。
ひとつかじり、一息つき心も身体も休まったので、また歩く。
有言実行、めげないぜ俺は……。
はたまた数分、また数十分と経ったときだった。
「道だ!!」
青々としていた地面に明らかに人工的な一本線に俺の目が釘付けになる。
やっと、やっとだ。
俺の歩く速度は自然速くなるのを感じる。
一歩また一歩、歩く俺の気持ちは最高潮に達していた。
街か町か、はたまた村かそんなこと関係ない、人恋しい。
歩き続けて早数分、見えてきたのは、大きな門とそれに列をなす人々であった。
やった……。
思わず、涙が出るのをこらえ走り向かい最後尾へと並ぶのであった。
「はぁ、はぁ……やっと、やっと。」
走り息がきれ気味な俺に気づいた商人らしき人が振り向き、こちらを見た。
「やあ、少年。そんなに急いでどうしたんだい?服も泥々だし、魔物にでも襲われて逃げてきたってとこかな?」
急いできた俺は、何を言ったのかわからず、顔を上げ商人の方を向く。
髪が青い……。染めているのか?
話は通じるし、スラスラ聞けるこの感じは日本人だと思うが……。
いや、染めているにしては色が自然すぎる、いやしかし。
若さに綻びがでだしたであろう青髪商人は俺に続けざまに、こう言った。
「でもあれだね、黒髪黒目なんて珍しいね、まぁ服装も見たところこの辺じゃ見かけないし、どこから来たんだい?」
ん?
「黒髪が珍しい……のか?」
思わず口にした言葉を聞き、やっと会話ができたのが嬉しいのか、にこやかに尚も続ける商人の次の言葉に俺は、絶句するのだった。
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