母性

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部屋に戻ると お母さんの横で座り込んで ひたすらお線香だけを 上げ続けている桐生の姿。 「桐生…何か食べないと」 私の声にゆるゆると動いて来た 視線はうつろなまま、 またお母さんへと戻って行く。 今にも壊れそうな 桐生の姿に堪らない気分になる。 これが愛なのか何なのか それはやっぱり分からないけど ただ…桐生を包み込んであげたくて。
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