母性

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お母さんをじっと見おろしながら 弱々しく落ちた肩を 優しく後ろから抱きしめた。 「…ふ…」 小さく笑った桐生は 自分のお腹に回された私の手を 両手で包み込む。 「葵さん…親が死ぬってさ… こんなにも堪えるものなんだね。 俺…なんかすげー弱ってるみたい」 ポツリと呟いた桐生に また胸が苦しくなった。
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