母性

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愛してるとか愛してないとか そんな事はどうでも良くて ただ…支えて欲しいと 初めて桐生が見せた弱さだった。 「…うん、ちゃんと傍にいるから」 私の返事にふうっと息を吐き出した 桐生は重ねていた手に 微かに力を入れた。 『永遠じゃなくてもいい』 その言葉に今の桐生の思い 全てが詰め込まれていた気がする。 この温もりが… 心の安定剤である事は 離れた今でも変わっていないと そう言ってくれたんだと思う。
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